「もう限界、でも休みたいと言えない」あなたへ|休職の伝え方と例文

窓辺の机に置かれた、「相談させてください」と手書きされた付箋

監修:小林 和章(特定社会保険労務士・精神保健福祉士・ジョブコーチ)|監修者紹介

夜、布団に入っても、仕事のことが頭の中をぐるぐる回る。悪いことばかり考えてしまって、眠れない。仕事のことを考えると胸がいっぱいになって、息が苦しい。朝が来るのが怖い。

「休みたい」と思う。でも、迷惑をかけてしまう気がして、その一言が言えない。

もしいま、そんな気持ちでこの記事を開いてくれたなら、先に伝えたいことがあります。体調がつらいことを伝えるのは、わがままではありません。安心してください。

この記事では、言葉が出ないときの伝え方と、伝えたあとの流れ、自分では言えないときの頼り先をまとめました。コピーして使える例文もあります。

この記事のポイント

  • 言い出せないのは、弱いからではありません。責任感が強い人ほど、言えなくなることがあります。
  • 準備は最小限で大丈夫です。言葉が出ないときは、書いたものを見せたり、メールで送ったりしてかまいません。
  • 上司に言いにくければ、人事や社内の窓口という道もあります。自分では難しいときは、ひとやすみに任せることもできます。
目次

休職を言い出せないのは、自分が弱いから?

言い出せないのは、自然なことです。責任感が強い人ほど、迷惑をかけたくなくて、言えなくなることがあります。

それに、心の不調で休むことは珍しいことではありません。厚生労働省の調査(2026年8月公表)では、過去1年間にメンタルヘルス不調で連続1か月以上休んだ人や退職した人がいた職場(事業所)は13.5%で、前回の12.8%から増えています。

休職は、会社が就業規則などで定めている制度です。制度があるなら、使うことは特別なことではありません(制度の有無や内容は会社によって異なります)。

休職を伝える前に、これだけ準備しておく

準備は最小限で大丈夫です。できる範囲で、次の3つを目安にしてください。全部そろっていなくても、体調がつらいことの連絡や相談は始められます。

1. 有給休暇の残り日数
有給休暇を使えば、給与を受け取りながら休めます。残りが何日あるかは、給与明細や勤怠システムなどで確認できることが多いです。休職の前に有給を使うかどうかは会社の運用によって異なるので、まずは残りを知っておけば十分です。

2. 伝えることを3つだけメモする
紙やスマホに書いておきます。

  • 体調がつらく、仕事を続けるのが難しいこと
  • 休みたい(休職を考えている)こと
  • 今後の進め方を相談したいこと

病名や詳しい経緯は、この時点で決めなくていいです。どこまで話すかは、休職するとき、会社には何を伝える?で説明しています。

3. できれば受診しておく
医師に「仕事を休むことを相談したい」と伝えてみてください。会社から診断書を求められることがありますが、必要かどうかは会社の規程によります。

休職の伝え方|言えない人のための4つの方法と例文

伝え方は4つあります。全部やる必要はなく、自分にできそうな方法を1つ選べば大丈夫です。

前置きして、2人で話せる時間をもらう

顔を見て伝えるなら、いきなり本題を切り出さなくていいです。朝や昼のうちに、軽く前置きしておきます。

「少しご相談したいことがあるので、今日の帰りに5分ほどお時間をいただけますか」

本題は、2人になってから話すほうが落ち着きやすいです。できれば、会議室や面談室など、ほかの人に聞かれない場所をお願いしてみてください。

上司が、あなたの体調の変化(これまでできていた仕事が難しくなっている、など)に、うすうす気づいていることもあります。思っていたより落ち着いて話を聞いてもらえることもあります。ただし、必ずそうなるとは限りません。

言葉が出ないときは、書いたものを見せる

うまく話せなくても大丈夫です。3つのメモを、そのまま読むか、見せてください。付箋に書いて渡す、スマホのメモ画面を見せる、という方法もあります。

「うまく話せないので、メモにまとめてきました」

この一言を添えるだけでいいです。

メール・チャットで伝える

顔を見て話すのが難しいときは、文章で伝える方法もあります。コピーして、[ ]の部分を自分の状況に変えて使ってください。

件名:【ご相談】休職について([氏名])

[上司の名前]さん
お疲れさまです。[氏名]です。
体調がつらく、仕事を続けるのが難しい状態です。[体調を崩しており/医師から休養が必要と言われており]、休職を考えています。
今後の進め方についてご相談したく、[明日以降]でお時間をいただけないでしょうか。
診断書が必要な場合は、[受診して]準備します。
お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

送る前に、宛先、名前、日付を確認してください。病名や詳しい経緯は、書かなくて構いません。

出社できない日に伝える

朝、どうしても出社できない日の連絡です。今日の欠勤と、相談したい気持ちだけを伝えます。

「[氏名]です。[今朝から体調が優れず]、本日はお休みさせてください。急なご連絡で申し訳ありません。
あわせて、今後の働き方について、休職も含めて相談したいです。[明日/体調が落ち着いたら]、改めてご連絡します。」

休職をするかどうかは、今日決めなくていいです。連絡の手段は、会社の決まりに合わせてください。

上司に言いにくいときは?人事への相談と例文

上司に言いにくいなら、人事や社内の相談窓口から相談する方法もあります。

会社によっては、メールやチャットで相談できる窓口を設けていることがあります。社内ポータルや入社時の資料に載っていることもあるので、話すより書くほうが楽な人は探してみてください。窓口の有無や形は、会社によって違います。

上司の言動そのものがつらいときは、パワーハラスメントの相談窓口に相談する方法もあります。会社には、こうした窓口を設けることが、労働施策総合推進法(いわゆるパワハラ防止法)で義務づけられています(中小企業も2022年4月から)。

人事に相談するときは、次の文面を使えます。コピーして、[ ]を変えてください。

件名:【相談】休職制度について

人事ご担当者様
[部署名]の[氏名]です。
[体調面の事情で]、休職制度について相談したくご連絡しました。[直属の上司には、まだ話せていません。]
詳しい事情は、相談の場でお伝えできる範囲でお話しします。まず、休職の条件と手続きの流れを教えていただけますか。
[希望の日時]でお時間をいただけると助かります。

会社に産業医がいる場合は、産業医に相談する方法もあります。

伝えたあとは、どうなる?

伝えたあとは、会社の手続きに沿って進んでいきます。一人で全部決める必要はありません。

流れの目安は、休職の条件や必要な書類(診断書など)の確認、手続き、休職の順です。会社によって異なります。心の不調で休む人がいる職場は増えていて、会社によっては、人事が休職の手続きに慣れていることもあります。

休んでいる間のお金には、傷病手当金があります。病気で働けない間に、健康保険から出るお金です。全国健康保険協会(協会けんぽ)の説明では、会社の健康保険に加入している人が、仕事以外の病気やけがで働けず、給与が出ない場合に支給されます。連続して3日休んだあと、4日目以降の休みが対象です。金額は、これまでの給与をもとにした「標準報酬月額」から計算され、おおよそ3分の2が目安です。支給は通算で最長1年6か月です。加入している健康保険によって詳細は異なるので、くわしくは協会けんぽの説明を確認してください。

休職の期間が終わったときの扱いも、就業規則に書かれています。落ち着いたら確認しておくと安心です。

それでも自分では言えないときは?

どうしても自分で伝えられないときは、会社への連絡と手続きの確認を、ひとやすみに任せることもできます。

ひとやすみは、会社への休職の連絡や手続きを、特定社会保険労務士・精神保健福祉士・ジョブコーチの資格を持つ専門家がサポートする休職支援サービスです。

迷惑をかけたくない、穏便に済ませたい。その気持ちを大切にしながら、伝える内容を事前にあなたと確認し、社会保険労務士が、会社との関係に配慮した丁寧な形で連絡します。

  • 会社への休職の連絡の代行
  • 手続き・書類の準備のサポート
  • 傷病手当金の申請サポート(オプション)

料金は料金ページをご覧ください。

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初回相談は無料です。まだ休むか決めていなくても大丈夫で、相談はLINEで受け付けています。

初回は、いまの状況を確認し、利用できる支援を案内するところまでです。具体的な会社対応や書類作成は、お申込み後になります。メッセージは夜間や休日も24時間送れます。返信は、平日9〜18時に順次お送りします。

最初に送る文章の例(コピーして、そのまま送れます)

  • 休職を考えています。会社への伝え方を相談したいです。
  • 上司に言い出せず困っています。
  • まだ休むか迷っています。話を聞いてもらえますか。

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監修者コメント

休むことにためらいがあるかもしれません。ただ、長い目で見れば、無理を続けて体調を大きく崩すより、しっかり休んで回復し、また元気に働くほうが、結果的にご自身のためになります。まずは、体調がつらいことを伝えるところから始めてみてください。

(小林 和章/特定社会保険労務士・精神保健福祉士・ジョブコーチ)

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